【退職代行を使えば電話に出ないでOK】退職成功する3つのコツとリスク回避法

退職を考えているけれど
「退職の意思を伝えるのが怖い」
「引き留められそうで不安」
という理由から退職代行サービスの利用を検討している方は多いのではないでしょうか。

退職代行サービスを利用すれば自分が直接会社に退職の意思を伝える必要はありませんが
「それでも会社から直接電話がかかってくるのでは？」
と心配している人もいるでしょう。

この記事では、退職代行サービスを利用した際に会社から電話がかかってくる可能性や理由、電話がかかってきた場合の対処法などについて詳しく解説します。
また、退職代行サービスを利用する際のポイントや信頼できるサービスの選び方なども紹介するので、スムーズに退職するための参考にしてください。

退職代行を使っても会社から電話がくることはある？

結論から言うと、退職代行サービスを利用しても会社から本人に電話がかかってくることはほとんどありません。
なぜなら、退職代行サービスを利用する際には「今後の連絡は全て代行業者を通してほしい」と会社側に伝えるのが一般的だからです。

多くの場合、会社側もその要望を尊重して本人への直接連絡は控えます。
会社が従業員に直接連絡するよりも、退職代行サービスを通じて連絡することで、感情的なやり取りを避け、冷静に退職手続きを進められるというメリットもあるのです。

退職代行サービスを利用すると、基本的には会社とのやり取りを全て代行してくれるため、会社からの連絡を気にする必要はありません。

ただし、100%会社から電話がこないと断言はできません。
実際に退職代行サービスを利用した人の経験では、まれに会社から直接電話がかかってくるケースもあります。

特に小規模な会社や、これまでに退職代行サービスの利用例がない会社の場合は「本当に本人の意思なのか確認したい」という理由で連絡してくることがあります。

また、退職代行サービスとうまく連絡が取れない場合や、急ぎの引き継ぎ事項がある場合などにも直接連絡が来ることがあります。

仮に会社から電話がかかってきても、出る義務はありません。
自分が選んだ退職代行サービスに「会社から電話がきた」と報告するだけでよいのです。

退職代行を使った後に会社が電話をしてくる4つの理由

退職代行サービスを利用したにもかかわらず、会社から電話がかかってくるケースがあります。

なぜ会社は直接連絡してくるのでしょうか？
主な理由は次の4つです。

それぞれのケースについて詳しく見ていきましょう。

退職の意思を本人に確認したいケース

会社側が電話をかけてくる最も一般的な理由は「本当に退職したいのか」を直接確認したいからです。
特に退職代行サービスの利用経験がない会社の場合、突然見知らぬ人から「○○さんが退職します」と連絡が来ると驚きます。
「本当にその人の意思なのか」「何か問題があったのか」と心配になって連絡してくることがあるのです。

また、上司や人事担当者が「直接話せば気持ちが変わるかもしれない」と期待して電話をかけてくることもあります。

退職を引き留めたいケース

優秀な人材や重要なポジションにいる人が突然退職を申し出ると、会社側は引き留めたいと考えるのは自然なことです。
「条件面で何か不満があるなら改善できる」「もう少し考え直してほしい」という思いから連絡してくることがあります。

中には強引に引き留めようとするケースもあり、そのような可能性がある場合は特に電話に出ないほうが良いでしょう。

退職手続きに関する連絡事項があるケース

単純に退職手続きに必要な事務的な連絡のために電話をかけてくることもあります。

例えば次のような連絡事項です。

このような事務的な連絡は本来退職代行サービスを通じて行われるべきですが、会社側が直接確認したい場合もあります。

退職代行サービスと連絡が取れないケース

退職代行サービスの担当者と連絡がつかない場合に、仕方なく本人に直接連絡してくることもあります。
退職手続きには期限があるものもあるため、急を要する場合は特にその傾向が強いです。
質の高い退職代行サービスであれば連絡がつかないということはほとんどありませんが、担当者の対応が遅い場合や、小規模な退職代行サービスの場合には起こりうる問題です。

退職代行サービスを選ぶ際には、連絡対応の速さや信頼性も重要なポイントになります。

退職代行利用後に会社から電話がこないようにする3つの対策

退職代行サービスを利用しても会社から電話がかかってくる可能性がゼロではないことをご説明しました。
しかし、事前に適切な対策を取れば、会社からの電話連絡を大幅に減らすことができます。

ここでは、退職代行サービス利用後に会社から電話がこないようにするための3つの効果的な対策を紹介します。

退職代行サービスから会社に電話連絡しないよう伝えてもらう

まず最も基本的な対策は、退職代行サービスに「会社からの連絡は全て代行業者を通すよう伝えてほしい」と明確に依頼することです。
退職代行サービスのスタッフが会社に退職の意思を伝える際、次のように付け加えてもらいましょう。

ほとんどの会社はこの要望を尊重してくれますが、より確実にするためには理由も添えてもらうとよいでしょう。
例えば「精神的な負担を軽減するため」や「体調不良のため」など、健康上の理由を伝えると会社側も理解を示しやすくなります。

事前に引き継ぎ資料を準備しておく

会社から電話がかかってくる理由の一つに「引き継ぎに関する連絡」があります。
この問題を解決するには、事前に引き継ぎ資料を準備しておくことが効果的です。

退職代行サービスに依頼する前に、次のような資料を用意しておきましょう。

これらの資料を退職代行サービスに渡し、会社に提出してもらうことで、引き継ぎに関する問い合わせが大幅に減ります。
また、仕事を中断する形で退職することになっても、会社や同僚に迷惑をかけずに済むメリットもあります。

委任状を作成して対応してもらう

退職代行サービスに対する会社側の信頼性を高めるために、委任状を作成することも有効です。
委任状があれば「本当に本人の意思なのか」という疑問に対する証拠になります。

委任状には次のような内容を含めましょう。

委任状があることで、会社側も「正式に委任されている」と認識し、直接の連絡を控える可能性が高まります。
多くの退職代行サービスでは委任状のテンプレートを用意してくれますので、それを利用するのも良いでしょう。

退職代行サービスを選ぶ際に「委任状の作成サポート」があるかどうかも確認しておくとよいでしょう。
また、弁護士が運営する退職代行サービスでは、より法的効力のある委任状を作成してもらえます。

退職代行利用後に会社から電話がきたらどう対応する？

いくら対策を取っていても、会社から電話がかかってくる可能性はゼロではありません。
実際に電話がかかってきた場合、どのように対応するのが最善なのでしょうか。

基本的には、電話に出ないというのが一番シンプルな対応です。
しかし、状況によっては電話に出なければならないこともあるでしょう。

ここでは、会社からの電話に対する具体的な対応方法を紹介します。

対応例と言い方のポイント

会社から電話がかかってきたら、まず出るべき？

基本的には出る必要はありません。退職代行サービスに電話がかかってきたことを報告し、対応を任せるのが安全です。
何度も電話がかかってくる場合は、一時的に着信拒否設定にするという方法もあります。

どうしても電話に出なければならない場合や、突然電話が来て思わず出てしまった場合は、次のようなポイントを意識して対応しましょう。

特に引き留めようとする発言には応じず「退職の意思は固い」ということだけを伝えるのがポイントです。

電話に出る場合も出ない場合も、必ず退職代行サービスに「会社から電話がかかってきた」と報告しましょう。
適切なアドバイスや次の対応策を提案してくれます。

なお、会社側が脅迫めいた発言をしてきたり、しつこく何度も電話をかけてくる場合は、それ自体がハラスメントになる可能性があります。
そのような場合は電話を録音するなどして証拠を残し、退職代行サービスに相談しましょう。

退職代行利用後に会社からの電話に出ないリスク3つ

退職代行サービスを利用した後、会社からの電話に出ないという選択は多くの場合有効ですが、いくつかのリスクも伴います。
電話に出ないことで生じる可能性のある問題をしっかり理解しておくことで、より適切な対応ができるようになります。

しつこく何度も電話がかかってくる可能性

会社からの電話に一切応答しないと、相手は「連絡が取れない」と判断してさらに頻繁に電話をかけてくる可能性があります。

特に以下のようなケースでその傾向が強まります。

中には、職場だけでなく緊急連絡先として登録した家族に連絡が行くケースもあります。
これを避けるには、退職代行サービスにしっかりとフォローしてもらうことや、場合によっては一時的に着信拒否設定をすることも検討しましょう。

退職手続きがスムーズに進まない可能性

電話に出ないことで、退職手続きが遅れるリスクもあります。

例えば、以下のような手続きに遅れが生じる可能性があります。

これらの手続きは基本的に退職代行サービスを通じて行うことができますが、中には本人の署名や確認が必要なものもあります。
電話に出ないことでこれらの手続きが滞ると、次の就職や失業保険の受給に影響が出る可能性もあるのです。

重要な手続きについては、退職代行サービスにあらかじめ「どのような対応が必要か」を確認しておくと安心です。
場合によっては特定の連絡のみ受け付けるという対応も検討しましょう。

不利な条件で退職になる可能性

会社との連絡を完全に断つことで、自分に不利な条件で退職処理されるリスクもあります。

特に以下のようなケースでは注意が必要です。

これらの条件は、通常であれば交渉する余地があるものです。
しかし、会社との連絡を完全に遮断することで、会社側の判断のみで処理されてしまう可能性があります。

すべての連絡を拒否するのは危険？

すべての連絡を拒否するのではなく、退職代行サービスを通じた連絡は受け付けるという姿勢を示すことが重要です。
これにより、会社側も適切なルートでの連絡を試みるようになります。

退職代行サービスを利用する際は、これらのリスクを理解した上で、自分の状況に合った最適な対応を選びましょう。
場合によっては、限定的な条件（例：書面でのやり取りのみ、または特定の事務手続きのみ）で会社とのコミュニケーションを取ることも検討する価値があります。

退職代行を利用して円満に会社を辞めるための4つのチェックポイント

退職代行サービスを利用すれば、会社とのやり取りを回避できますが、より円満に退職するためには事前の準備が重要です。
ここでは、退職代行サービスを利用して滞りなく会社を辞めるために確認しておくべき4つのポイントを紹介します。

退職理由を整理しておく

退職代行サービスに依頼する前に、まずは退職したい理由を明確にしておくことが大切です。

退職理由は後々まで影響する重要な要素で、特に以下の点で重要になります。

健康上の理由やハラスメントが原因の場合は、医師の診断書やハラスメントの証拠を用意しておくと「会社都合」として退職できる可能性が高まります。
「単に仕事が合わない」「キャリアアップのため」といった一般的な理由でも問題ありませんが、退職代行サービスにはできるだけ正確な情報を伝えましょう。

退職理由によっては失業保険の給付制限期間が変わります。
「会社都合」なら給付までの待機期間が短くなるため、該当する場合は証拠を集めておくことをおすすめします。

会社の就業規則を確認する

退職に関しては、就業規則に定められたルールがあります。

事前に確認しておくべき主なポイントは以下の通りです。

就業規則を確認することで、退職代行サービスにより正確な情報を提供でき、スムーズな退職手続きにつながります。
就業規則のコピーを持っていない場合は、会社のイントラネットや人事部で確認できることが多いです。

就業規則で退職に1ヶ月以上前の申し出が必要となっていても、すぐに辞められる？

法律上は2週間前の申し出で退職できるのが原則です。就業規則で1ヶ月以上前の申し出が必要とされていても、民法上は2週間前の申し出で退職する権利があります。
ただし円満な退職を望むなら、可能な限り就業規則に従うことをおすすめします。

有給休暇の取得状況を確認する

退職前に残っている有給休暇を確認しておくことも重要です。
有給休暇は労働者の権利であり、退職時に消化できなかった分が買い取られることはほとんどありません。
つまり、使わなければ損をすることになります。

退職代行サービスに依頼する際に、有給休暇の消化を希望するかどうかも伝えておきましょう。
多くの退職代行サービスでは「即日退職」または「有給消化後の退職」を選べるようになっています。

有給休暇を使って退職する場合、最終出勤日が「退職日」ではなく、有給消化後の日が正式な「退職日」となります。
健康保険や年金の手続きに影響するので注意しましょう。

会社への返却物をリストアップする

退職時には会社から貸与されていた備品や機密情報を返却する必要があります。
また、会社に残っている自分の私物を回収することも忘れてはいけません。
返却物と私物をリストアップしておくことで、退職代行サービスを通じた受け渡しがスムーズになります。

これらの物品の受け渡し方法については、退職代行サービスと相談して最適な方法を選びましょう。
多くの場合、郵送やメッセンジャーサービスを利用して受け渡しを行います。

会社の備品を返さないとどうなる？

会社の備品を返却しないと、損害賠償請求の対象になる可能性があります。
また、退職金や最終給与から減額されるケースもあります。円満な退職のためにも、必ず全ての貸与品は返却しましょう。

これら4つのポイントをしっかり確認し、退職代行サービスに伝えることで、電話対応の必要性が減り、より円満な退職が実現します。

信頼できる退職代行サービスを選ぶ3つのポイント

退職代行サービスは数多く存在しますが、その質やサービス内容は大きく異なります。
失敗しない退職代行サービス選びのために、特に重視すべき3つのポイントを紹介します。

公式サイトに会社情報が明記されている

信頼できる退職代行サービスの第一の条件は、運営会社の情報が明確に公開されていることです。
公式サイトには少なくとも以下の情報が明記されているか確認しましょう。

これらの情報が不明確な場合、その業者の信頼性は低いと考えるべきです。

特に法人格を持たない個人運営のサービスは、突然連絡が取れなくなるリスクもあります。
また、弁護士や労働組合が運営している退職代行サービスは、法的な裏付けがあるため特に安心です。

弁護士が運営する退職代行サービスは、会社との交渉も代行してくれるため、より確実に退職手続きを進められます。
ただし、一般的に料金は高めに設定されています。

料金体系が明確で追加料金がない

良質な退職代行サービスは、料金体系が明確です。

以下のポイントをチェックしましょう。

「成功報酬」と称して高額な料金を請求するサービスや、「オプション」として必須のサービスに追加料金を設定しているケースには注意が必要です。
一般的な退職代行サービスの料金相場は2万円〜5万円程度です。
弁護士が運営するサービスは5万円〜10万円程度が相場となっています。

弁護士と一般の退職代行サービスの料金差はなぜある？

弁護士による退職代行は「退職の意思表示」だけでなく、退職条件の交渉や、未払い賃金請求、退職金の計算などの法的サービスも含まれることが多いためです。
また、弁護士法に基づく守秘義務もあり、より安全性が高いサービスと言えます。

利用者の評価や口コミが良い

実際に利用した人の評価や口コミは、退職代行サービスを選ぶ上で非常に重要な判断材料になります。
次のような方法で評価を確認しましょう。

口コミを確認する際のポイントは、数の多さだけでなく内容の具体性にも注目することです。
「無事退職できました」だけの短い口コミより、具体的な体験談が記載されている方が信頼性は高いと言えます。

また、悪い評価にどう対応しているかも重要なチェックポイントです。
真摯に対応している業者は信頼できる可能性が高いでしょう。

退職代行サービスを選ぶ際は、これら3つのポイントをすべて満たしているサービスを選ぶことをおすすめします。特に初めて利用する場合は、実績豊富で評判の良いサービスを選ぶと安心です。

退職代行サービスは人生の重要な転機に関わるサービスです。
慎重に比較検討し、自分に合った信頼できるサービスを選びましょう。

まとめ：退職代行で会社からの電話に悩まされないために

退職代行サービスを利用すれば、基本的に会社からの直接連絡はほとんど発生しないということをご説明しました。
ただし、まれに会社から電話がかかってくることもあります。

その理由は主に「退職の意思確認」「引き留め」「事務手続き」「退職代行との連絡不通」の4つです。
会社からの電話連絡を避けるためには、次の3つの対策が効果的です。

もし会社から電話がかかってきても、基本的に出る必要はありません。
出た場合でも「今後の連絡は退職代行を通してお願いします」と簡潔に伝えて切るのがベストです。
電話に出ないことで「しつこい連絡」「手続きの遅延」「不利な条件での退職」というリスクもありますが、適切に退職代行サービスを利用することでこれらのリスクを最小限に抑えられます。

退職代行サービスを選ぶ際は「会社情報の明記」「明確な料金体系」「良い評判・口コミ」の3点を重視しましょう。特に弁護士や労働組合が運営するサービスは、法的な裏付けがあるため安心です。

退職は人生の大きな転機であり、不安や心配も多いものです。
しかし、適切な準備と信頼できる退職代行サービスを利用することで、電話対応の心配をすることなく、新しい一歩を踏み出すことができます。

退職代行を使うのは逃げではないの？

退職代行を利用することは決して「逃げ」ではありません。自分の健康や将来のために必要な選択であり、利用する権利は誰にでもあります。
特にパワハラやブラック企業の場合、自分を守るための正当な手段といえるでしょう。

退職代行サービスを通じて円満に会社を辞め、新しいキャリアや生活をスタートさせましょう。
会社からの電話を心配することなく、前向きな一歩を踏み出すお手伝いができれば幸いです。